一昔前までは、みんながマスメディアを見ていて、同じ情報を持っていましたが、今では、SNSやニュースキュレーションサイト、YouTubeなどの動画でそれぞれ別のニュースを見る機会が増えています。

さらに、個人が気軽に発信できるようになった一方で、フェイクニュースや、分断を煽るような単純化された主張が拡散されていることも珍しくありません。

他方、2010年民主党政権時に、11位だった「報道の自由度ランキング」(毎年、国境なき記者団が公表)は、2022年、日本は180カ国中の71位にまで下がっています。これは、民主主義の危機ともいえます。

報道の自由が機能している国の目安は五種類のうち、上から二番目のイエロー国までと言われており、日本は三番目のライトオレンジ国、その上下にある国は、69位ケニア、70位ハイチ、72位キルギス、73位セネガルなどの中進国です。

さらに下の四番目の濃いオレンジ国は途上国が多く、最終ランクのレッド国は報道の自由のない独裁国家が占めます。

そして現在、国会では、放送法の解釈変更をめぐる官邸からの圧力が問題視されているところです。

民主主義を発展させるためには、健全な報道が欠かせません。日本のメディアはどのように変わっていくべきなのか。

今回のセッションでは、時事YouTuberとして政治や教育現場を中心に取材し、若者に社会問題を分かりやすく伝えているたかまつななさん、、違和感を考えるメディアYomcottに立ち上げから関わり、お茶の水女子大学2年の森青花さん、ジャーナリスト/メディア・アクティビストである津田大介さんに登壇していただきます。

マスメディア・SNS発信の最前線にいる方々の議論にぜひご参加ください。

スピーカー

たかまつなな

時事YouTuber、株式会社笑下村塾 代表取締役

1993年神奈川県横浜市生まれ。若者の政治参加、主権者教育が専門。時事YouTuberとして、政治や教育現場を中心に取材し、若者に社会問題を分かりやすく伝える。18歳選挙権をきっかけに、株式会社笑下村塾を設立し、出張授業「笑える!政治教育ショー」「笑って学ぶ SDGs」を全国の学校や企業、自治体に届ける。著書に『政治の絵本』(弘文堂)『お笑い芸人と学ぶ13歳からのSDGs』(くもん出版)がある。

森 青花

お茶の水女子大学2年。違和感を考えるメディアYomcottに立ち上げから関わり、HR・ライターとして活動。ファクトチェックメディア「リトマス」でのライターも経験。効率を重視する中で個人の感覚を大切にしていくことは難しいという実感から他の人の価値観を楽しめる空間を創る学生団体ほかメガを設立。

津田大介

ジャーナリスト/メディア・アクティビスト。ポリタス編集長/ポリタスTVキャスター。1973年生まれ。東京都出身。早稲田大学社会科学部卒。

メディアとジャーナリズム、テクノロジーと社会、表現の自由とネット上の人権侵害、地域課題解決と行政の文化事業、著作権とコンテンツビジネスなどを専門分野として執筆・取材活動を行う。